風が強く吹いている 原作 アニメ 違い

まず、原作内容の前に箱根駅伝について軽く説明します。 正式名称、東京箱根間往復大学駅伝競走という小難しい名前で. 箱根駅伝を舞台に男達の青春を描いた「風が強く吹いている」作者:三浦しをん。かつての天才ランナーが弱小陸上部を率いて箱根駅伝に挑む本作ですがスポーツの王道物語でありながらもそのあまりの過酷さから素人から見ても無謀と思える挑戦を見事にまとめあげた芸術的ともいえる作品です。今回はこの「風が強く吹いている」の内容あらすじ及び結末についてネタバレしながらまとめていきたいと思います。まず、原作内容の前に箱根駅伝について軽く説明します。正式名称、東京箱根間往復大学駅伝競走という小難しい名前で正月にみんながお節や餅を食べている頃、10人の選手がリレー形式で東京~箱根まで計217、1キロを走る競技です。その過酷すぎるレースに脱水症状になったりタスキを渡した瞬間倒れるなど当たり前。中には失神してしまう人がいるとても素人が手を出してよい競技ではありません。これらを踏まえた上で内容ネタバレを記載していきます。ーーーーーー結末ネタバレ注意ーーーーーーー名門・仙台城西高校陸上部に所属しインターハイにも出場。記録まで持ち天才とまで言われた男が何故そこまで落ちてしまったのかそこには管理指導を徹底する監督との対立。そして陸上部を一時的に活動停止に追い込んでしまったという大きな過去が足を引っ張り、食うに困る生活をしていた。そんな貧困生活の中、走の姿を見た寛政大学の4年生、清瀬灰二(きよせ はいじ)は目を付け、大学から徒歩5分、家賃3万円のボロアパート「竹青荘」の一室を提供。共に箱根駅伝を目指そうとなかば強引に誘い入れる。灰児も実はかつて箱根駅伝の名門、六道大学から推薦を受けるほどの陸上選手だったが怪我の故障から一般入試で寛政大学に入学したという多少の違いはあるが走同様胸に燻ぶったものを持ったまま日々の生活を送っていたのだ。こうして二人は箱根駅伝を目指すのだがメンバーは全員「竹青荘」の住民だけ天才と呼ばれた走や名門大学にスカウトされた灰児はともかく運動音痴でマンガオタクのイケメン、王子こと柏崎茜(かしわざき あかね)浪人と留年で25歳のヘビースモーカー。ニコチャンこと平田彰宏(ひらた あきひろ)クイズ番組好きなキングこと坂口洋平(さかぐち ようへい)在学中に司法試験に合格した秀才・ユキこと岩倉雪彦(いわくら ゆきひこ)田舎では神童と言われていた神童こと杉山高志(すぎやま たかし)元サッカー部の双子の兄弟、ジョージとジョータこと城次郎と城太郎そして流暢な日本語を操る黒人留学生・ムサという個性派揃い。勿論二人以外は全員長距離素人。陸上経験もほとんどありません。そんな中、女にモテる。就職に有利。全力で仲間と何かをやってみたいなど様々な思惑と共に灰児に協力する仲間たち。しかし走だけはこのメンバーで箱根なんていける訳がないと諦めていた。そんな走の思惑など知ったものかとばかりに奮起する「竹青荘」のメンバー。灰児の出す練習メニューに懸命に食らいつき誰一人欠ける事なく実力を伸ばし続ける。そして走も灰児の「強くなれ」という言葉に動かされる。長距離走では「速さ」よりも精神力や分析力、意思といった「強さ」こそが重要なのだ。やがて10人は心を一つに合宿を乗り越え箱根駅伝の予選に出場。走の実力は勿論、残り9人の力走により予選7位通過。寄せ集めメンバーによる箱根駅伝本戦出場が決定した。その後、さらに実力を挙げるべく本番まで練習し迎えた箱根駅伝本番当日。走はかつての同級生、榊に絡まれるが仲間たちがいる走は決して熱くならず仲間たちの様子をしっかり目に焼き付ける。レースは最も活躍の期待された神童の発熱により窮地に陥るメンバーだがエース揃いの2区で隠されたスペックを出し切りなんと7人抜きしたムサや高低差を上手くなり越えたユキをはじめ、活躍にあまり期待されていなかった王子やキングの力走などで第9区の走に繋がり人間的にも成長した走はなんと区間新記録を叩きだし、最終走者・灰二へ後を託す。レースの結果はかつて怪我に泣いた灰児の力走によりシード権の10位入賞。しかし、灰児の無理な走りに身体がついてこれず、灰児は二度と走れない身体になる。そして4年後、灰児は実業団の監督になり、後進の育成に力を注いでいた。勿論、走は陸上を続けていた。走る意味を探して。一言で表現すると久しぶりに熱いものを読んだと感じました。昔から弱小メンバーによる下剋上物語や鼻つまみ者たちによるスポコンなどが大好きな私にはストレートに面白かった。個人的に「スラムダンク」「ラストイニング」「弱虫ペダル」あたりが好きな方は間違いなくハマる作品だと思います。映画や小説だと「メジャーリーグ」「下町ロケット」「陸王」などが好きな方にもおすすめ。走、灰児は当たり前のように格好良く、当たり前のように速くて強いのですがキングのような心弱い選手が懸命に克服していったり王子のような運動音痴が大きすぎる障害を乗り越えようとする姿には勇気を与えられます。この作品はできる事なら運動が苦手な人にこそ薦めたい作品です。運動神経という決して越えられない壁はありますが、それ以上に大切なものはあるそんな事を教えてくれた作品です。アニメや実写版をみて、まだ原作未読の方はぜひおすすめします。なお、この作品は全6巻のマンガ版も出版されており様々な設定変更などがされていますが大まかなストーリーに変更はなくライバル、東京体育大学のメンバーの設定や高校時代の走の設定など多少の変更はありますがよりドラマ性を強くする演出ですので小説が読みにくい人は漫画もおすすめですよ。今回は皆の感想ではなく、ただ熱く語るだけになってしまいましたが走や灰児だけでなく10人全員のドラマがある作品「風が強く吹いている」ですが小説、マンガ共に名作といえる内容です。以上「風が強く吹いている」の内容あらすじ及び結末についてネタバレしながらまとめてみました。最後までお読みいただきありがとうございます。スポンサーリンク 三浦しをんさんによる青春小説「風が強く吹いている」。漫画化にラジオドラマ化、舞台化、実写映画化と、発売以来マルチメディアで展開されてきたヒット作です。そして2018年にテレビアニメ化され、私はそれをきっかけに「風が強く吹いている」を知ること

三浦しをんさんによる青春小説「風が強く吹いている」。漫画化にラジオドラマ化、舞台化、実写映画化と、発売以来マルチメディアで展開されてきたヒット作です。そして2018年にテレビアニメ化され、私はそれをきっかけに「風が強く吹いている」を知ることになりました。 アニメを見てから小説を読んで驚いたのですが、アニメでは設定が変更されているキャラがいたり、原作にないエピソードが入っていたりと思っていたより手が加えられていました。アニメではそれぞれのキャラの背景など描き切れなかった部分もあるだろう、原作を読めばもっと彼らについて詳しく知れるだろうと期待していたのですが、原作ではもっとカケルとハイジさんに重点が置かれていて、むしろアニメの方がそれぞれを掘り下げているように感じました。 そこで、原作とアニメで印象的だった違いをまとめてみました。まず最初の進み具合がかなり違います。原作でははじめからもっとサクサクと進むんです。 まずカケルの歓迎会でハイジさんは箱根に出ようと言い出したその日のうちに王子さんとカケル以外は走る気になります(ニコチャン先輩とユキは強制的にですがw)。ハイジさんがアオタケの皆をあの手この手で説得するところはアニメオリジナルなんです。だからハイジさんの鬼畜ぶりを見られるのはアニメだけですw そして原作では練習を始めた初日からキングさん、ニコチャン先輩、王子さん以外のメンバーは余裕を持って走れています。それを見たカケルはこの時点で”もしかしたらこのひとたち、走ることにむいているのかもしれない”と思うんです。ところがアニメでは初日みんな辛そうだったし、その後ボイコットするメンバーもいましたよね。 いきなり「箱根駅伝に出よう」と言われてもすんなり受け入れられないだろうし、普段運動しない大学生が5km走ろうと思ったら大変じゃないでしょうか。その点でアニメの変更部分はリアリティがあるし、見ている側も入り込みやすいと思います。 そしてアニメでよかったのが、より「チーム」として描かれていた点です。原作ではもっとカケルとハイジさんに重点が置かれていて、それぞれのメンバーの成長はそこまでフォーカスされていません。またアニメではチームとしての成長が描かれているためか、メンバーに影響されたり衝突したりと、キャラ同士の関係性も原作より深かったです。 私がこの3つのシーンがとても好きなのですがこれらはすべてアニメオリジナルです。 またアニメではキングさんの就職活動や神童の失恋など一人一人の悩みや葛藤が加えられていて、それぞれの成長が丁寧に描かれていました。だから共感できるし、感情移入できると思うんです。 そしてカケルの性格がかなり違いました。アニメでは刺々しい野生動物という感じでかたくなでしたが、原作ではもっと柔らかいです。「箱根なんて絶対無理だ」とばっさり切り捨てることはなく、”住人の造反や脱落によって、ハイジさんの計画はどうせ失敗に終わる。それまで適当につきあっていればいい”とゆったり構えています。また、”次の記録会で公認記録を出せなかったらチームから抜けてください”と王子さんに言うシーンもアニメオリジナルでした。このようにカケルの性格が違うのはみんなとの関わりを経て成長するため、「チームとしての成長を描く」ため必要だったのだろうと思います。 また原作では、カケルは葉菜ちゃんに恋します。アニメでは箱根駅伝本番に「(走ることが)俺も好きだ」とカケルはジョージに言いますが、原作では「俺も勝田さんが好きだ」と言います。正直、アニメのカケルだと恋愛するイメージがまったく持てないですw 「アニメの走は恋を飛ばして愛を知った」というツイート(ニコ動のコメントだったかも)を見かけた記憶があるのですが、すごく的確な表現で印象に残ってます。ということでアニメと小説の違いをまとめてみました。私はチームとしての面が強調されているアニメの方が好みでしたが、それは原作の魅力をアニメとして最大限発揮するために手を加えた結果だと思います。またアニメを見る前に原作を読んでいてもはまっていた自信があります。やはり映像と文章では表現方法や感じ方も変わりますし、2つ合わせることでより楽しめると思います。このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。ひとりで楽しめるものが好き。ひとりで楽しめるものが好き。 正月にみんながお節や餅を食べている頃、10人の選手がリレー形式で